幕末から明治時代にかけて日本の近代化に貢献した産業遺産群、「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」が、平成27年7月5日、第39回ユネスコ世界遺産委員会において、世界文化遺産に登録決定されました。
この遺産群は、北九州市を含む8県11市にまたがる23資産からなり、北九州市の官営八幡製鐵所関連施設が構成資産に含まれています。
※写真転載禁止(写真提供、新日鉄住金㈱ 八幡製鐵所)
官営八幡製鐵所旧本事務所
官営八幡製鐵所創業2年前の1899年に竣工した初代本事務所です。
中央にドームを持つ左右対称形の赤煉瓦建造物で、長官室や技監室、外国人顧問技師室などが置かれました。
※一般には非公開の施設ですが、眺望スペースより外観を見学できます。
【出典】 北九州市の世界遺産ホームページ
官営八幡製鐵所修繕工場
900年、製鐵所で使用する機械の修繕、部材の製作加工等を行う目的で、ドイツのグーテホフヌンクスヒュッテ(GHH.)社の設計と鋼材を用いて建設された鉄骨建造物です。
その後、鋼材生産量の増大に伴って3回増築されました。創業から現在まで110年以上の間、修繕工場として稼働し続けています。
※一般には非公開の施設です。旧本事務所に隣接していますが、眺望スペースからも見ることはできません。
【出典】 北九州市の世界遺産ホームページ
官営八幡製鐵所旧鍛冶工場
1900年に、製鐵所建設に必要な鍛造品の製造を行う目的で、修繕工場と同様、ドイツのGHH.社の設計と鋼材を用いて建設された鉄骨建造物です。
製鐵所の拡張工事により増築され、その後、1917年に現在地へ移築されるとともに製品試験所になりました。
現在は史料室として利用されています。
※一般には非公開の施設です。旧本事務所に隣接していますが、眺望スペースからも見ることはできません。
【出典】 北九州市の世界遺産ホームページ
遠賀川水源地ポンプ室【中間市】
遠賀川の河口から約10キロの場所に建設された取水・送水施設です。官営八幡製鐵所第一期拡張工事に伴う工場用水不足を補うため、1910年に操業を開始しました。
動力は蒸気から電気に変わりましたが、現在も稼働中です。
※一般には非公開の施設ですが、外観は見学できます。