八幡西区舟町5-17 大日寺内
圭頭墓(けいとうぼ)
ここ浄土宗大日寺境内の不動明王像の背後に、井上五郎衛門道喜(みちよし)の墓があります。この墓が圭頭墓といわれるのは、むかし中国で天子が諸侯を任ずるときに印として与えた、圭という瑞玉(ずいぎょく)に形がよく似ているからです。
圭頭墓は、主に戦国時代末期から江戸時代中期にかけて多く建てられていた武家の墓の一形式で、特徴は、最上部が山形にとがっていることと、下方部に板碑と同様に蓮の花が線刻、浮き彫りされていることです。
井上五郎衛門道喜は、井上周防之房(すおうゆきふさ)(黒田二十四騎の一人で黒崎城主)の一族で、身分などは不明ですが、子供の伝右衛門は四百石の知行を与えられています。
この墓はもと八幡西区泉ヶ浦一丁目6番にありましたが、宅地造成のため昭和49年現在地に移されました。