八幡東区河内
河内貯水池
官営八幡製鉄所(現・新日本製鉄)が、工業用水を確保するため、板櫃川を堰き止めて築造した人造湖です。大正8年(1919)に着工、巨額の費用と延べ90万人の人力を費やして、昭和2年(1927)に完成された、当時東洋一のダムでした。貯水能力は700万m3、満水面積は約50万㎡です。堰堤は前後面石積みの重力式合石コンクリート造りで、堰堤の長さは189メートル、堰堤の高さは44.1メートルあります。
貯水池には、様々な構造意匠をもつ河内5橋が架けられています。中でも道路橋として造られた「南河内橋」は、日本では珍しい「レンティキュラートラス構造」により、昭和元年(1926)に完成したものです。この構造の橋では国内に現存する唯一の橋で、その形から「魚形橋」「眼鏡橋」と親しまれています。歴史的価値が認められ平成18年(2006年)12月に国の重要文化財に指定されました。
貯水池を巡る湖岸にはサイクリングロードが整備され、河内サイクリングセンターではレンタサイクルを利用することができます。また周辺には北九州河内藤園、河内温泉があります。