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八幡東区西本町一丁目20-2

北九州市立旧百三十銀行ギャラリー

 建物は大正4年、辰野金吾が主宰する辰野・片岡事務所が設計した鉄筋コンクリート建て209平方メートルの小規模な造りです。外観は赤レンガタイルの壁体に、玄関、柱頭、窓周りに幾何学的模様を施し、その部分は洗い出しで石造り風に仕上げ、大正期のモダンなデザインを伝えています。
 百三十銀行は国立銀行条例(明治5年11月制定)に基づき、明治12年まで全国に創立された153銀行の一つで、大阪に本店があり、明治37年、若松支店八幡出張所として、今の八幡東区春の町五丁目に開設されました。同39年、西本町に移転と同時に八幡支店に昇格、さらに建物は現在地の80メートル北東に新築、移転しました。大正12年には銀行合併で、安田銀行八幡支店となり、昭和14年まで使われました。
 その後、旧八幡市が戦災復興事業で建物を現在地に移転、市水道局の資材倉庫に使われていましたが、昭和61年、市の有形文化財に指定され、平成4、5年度の修理工事を経て、同5年10月から「北九州市立百三十銀行ギャラリー」として利用されています。

【アクセス】 JR八幡駅より徒歩5分