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八幡東区大谷一丁目2-4

大谷会館

 大谷会館は昭和2年(1927)、八幡製鐵所の職工専用の親睦・趣味・娯楽施設として完成しました。昭和初期の建物の雰囲気を伝えながら活用され続け、今は宴会や披露宴の場として広く一般に利用されています。
 建物はアール・デコ様式のデザインで、鉄筋コンクリート造り地下1階、地上2階建て、延べ面積は約3,800平方です。平面はH型で、外壁に八幡製鐵所の鉱滓レンガが使われており、中央玄関部の屋上に達する塔に特徴があります。塔の上部はドイツ表現主義派風の曲線を用いており、装飾を極力廃した2本の大きな円柱が2階まで伸びています。建物の軒あたりの壁面に全体にわたって幾何学模様の帯が施されています。玄関には改装工事で、三角切妻屋根と円柱のポーチが造られました。
 平成元年には第3回北九州市建築文化賞を受賞しています。 この大谷地区には製鐵所の福利厚生施設として、昭和3年ごろから、野球場、相撲場、テニスコート、武道場、弓道場、プール、体育館などが建設され、一大スポーツセンターとなりました。今は大谷球場が残り、体育館も新しい建物になっています。

【アクセス】 バス停、中央二丁目より徒歩3分