門司区旧門司一丁目7-18 甲宗八幡神社内
楠原踊り
別名、「みのり踊り」とも呼ばれるこの踊りは、門司港地区に古くから伝承されている雨乞い踊りです。
昔、門司港地区を楠原村といった時代、干ばつになると村人は氏神の甲宗八幡神社にお汐井を奉納したり、はだし参りをして雨乞い祈願をしました。さらに雨が降らないとみこしを山の上に担ぎ上げ、護摩をたいてお祈りをし、それでも雨が降らないとこの踊りを奉納したといいます。
この踊りは本来、地謡と狂言を交互に行うという、この地域では珍しいものでしたが、明治時代になって狂言は廃絶してしまいました。
現在行われています地謡は「八幡宮のうた、国もゆたか、常世のうた、松もいろ添え、思案橋のうた」です。
踊りの所作は総体的に仕舞いに似て優雅で、中世芸能の名残をとどめて、市内民俗芸能史のうえからも貴重なものです。
現在は毎年10月14日、甲宗八幡神社の秋祭りに踊っています。