北九州の街をゆっくりと歩いてみませんか

小倉北区 勝山公園内

橋本多佳子句碑
「乳母車 夏の怒涛に よこむきに」

杉田久女句碑
「谺して 山ほとゝぎす ほしいまま」

 万葉の昔、門司の大里から小倉にかけての海岸は、企救の長浜または高浜と呼ばれ、戸畑の海岸は飛幡の浦と呼ばれていました。
 白砂の海岸に美しい根上がり松が群生し遠く太宰府に往来する人々の心を慰めたと思われます。
 昭和46年いにしえの面影をしのび万葉集より、この地にゆかりのある歌6首を選び「万葉の庭」が建立されました。

豊国の 企救の長浜 行き暮らし 日の暮れゆけば 妹をしぞ思ふ
豊國乃 聞之長濱 去晩 日之昏去者 妹食序念

豊国の 企救の高浜 高々に 君待つ夜らは さ夜更けにけり
豊國能 聞乃高濱 高々二 君待夜等者 左夜深来

豊国の 企救の池なる 菱のうれを 摘むとや妹が み袖濡れけむ
豊國 企玖乃池奈流 菱之宇礼乎 採跡也妹之 御袖所沾計武

豊国の 企救の浜辺の まなごつち まなほにしあらば 何か嘆かむ
豊國之 聞之濱邊之 愛子地 真直之有者 何如将嘆

豊国の 企救の浜松 ねもころに 何しか妹に 相言ひそめけむ
豊洲 聞濱松 心哀 何妹 相云始

ほととぎす とばたの浦に しく波の しばしば君を 見むよしもがも
霍公鳥 飛幡之浦尓 敷浪乃 屡君乎 将見因毛鴨

 

 
【アクセス】 JR小倉駅から徒歩15分、JR西小倉駅から徒歩10分
(バス停、北九州市役所前より徒歩2分)