八幡西区藤田一丁目10-44 春日神社内
波多野文書(波多野氏)(市指定有形文化財)
豊山八幡神社、八幡西区藤田の春日神社の宮司・波多野家に伝存する中世末から近世初頭にかけての文書です。
具体的には
1.豊山、春日両者が中世を通じて北九州の有力武士・麻生氏と深い関係を持っていた事
2.麻生氏は戦国時代特に中国の毛利氏と密接な関係にあったこと
3.さらに麻生氏は同じく北九州の有力豪族であった、宗像氏と連合、または敵対関係にあったこと
4.豊臣秀吉の島津征伐の際、豊臣秀吉の先鋒部隊となった毛利氏・黒田氏は、麻生氏としきりに交渉を持った事
などが分かります。
以上のように、北九州で中世以来の伝統を持つ豪族麻生氏が、戦国の騒乱から徳川幕藩体制の成立の過程で大名家臣団へと再編成されていった姿が、断片ながらたどることが出来ます。