八幡東区尾倉二丁目 小伊藤山公園内
みずかみかずよ文学碑
みずかみかずよ文学碑
「ふきのとう ゆきが そこだけ とけてるの
あったかい いきが かかるのね
うれしい こえが ひびくのね」
国語教科書にも採用されたこの詩は、春を告げる「ふきのとう」の芽吹きを通じて、自然、植物、人間のあたたかい交流が、一つの絵になって目に浮かびます。
詩碑のある小伊藤山公園は、太平洋戦争中、市内最大の100メートル級防空壕があり、昭和20年8月8日の八幡大空襲の際、避難していた300人とも700人ともいわれる市民が死亡したといわれる殉難の地です。このため、横のロータリーに「復興平和記念像」が建てられました(「屋外彫刻」の項参照)。
みずかみかずよが描くこの平和な「絵」は、人間の争いの愚かさと対比しつつ、何かを語り続けていくことでしょう。
●みずかみ かずよ
(1935~1988)
詩人・児童文学作家 八幡市生まれ。幼稚園勤務のかたわら詩や童話を書き始めました。夫の平吉と児童文学誌「小さい旗」を発行。日本児童文学者協会等に所属しました。少年詩集「馬でかければ」「こえがする」絵本「きんのストロー」童話「ごめんねキューピー」詩集「生かされて」などがある。
昭和56年北九州市民文化賞を受賞。「夕立」他が国語教科書に採用された。「みずかみかずよ全詩集 いのち」で平成8年丸山豊記念現代詩賞を受賞した。
本名 水上 多世。