小倉北区古船場1-35 商工貿易会館裏
岩下俊作 無法松之碑
小倉の作家岩下俊作が、小説「富島松五郎伝」の中に作り出した男、 松五郎(無法松)は、北九州人の代表というより、情義に生きた、 日本人のあこがれの庶民像として全国的に慕われています。
この碑は、無法松を愛する土地の人々によって、昭和34年、 彼が住んでいたこの古船場の地に建てられました。
碑銘は岩下俊作の筆で、碑の下には昭和33年ベネチア映画祭で グランプリを受賞した稲垣浩監督の「無法松の一生」の シナリオが埋められています。
毎年3月4日には碑前で供養が行われ、 小倉祇園太鼓をたたき、無法松の好きだった酒を注ぎます。
●岩下 俊作
(いわした しゅんさく)1906~1980
「富島松五郎傳」(「無法松の一生」)で日本の庶民像の典型とされる人物を造型しました。昭和14年に「九州文学」に発表された作で、直木賞の候補に2度ノミネートされました。その後「オール読物」に掲載されたのが縁で劇化、映画化されました。
八幡製鐵所に勤務しながら、劉寒吉らと「九州文学」に拠り、「西域記」「明治恋風」「縄」など、歴史、推理小説を中心に幅広い分野で活躍しました。
本名 八田 秀吉。